ワイヤード・パンチ

どうして上司というものは、いつまでも古臭いやり方にこだわるの?

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WEB業界というのは移り変わりが早いものです。効率を上げるためのやり方とか、逆にこれはもう使えないとか、いろいろとすぐに出てきます。そんな中で、ぼくの勤め先の上司はどういうわけか、今となっては使えないものにこだわるのです。

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無用な情報を入れたがる。

HTMLの話ですが、metaタグの中にkeywordsという値があります。サイトに関連するキーワードを入れるものだと思われるのですが、2015年10月現在、keywordsは全く機能していません。googleなどで検索した際に検索対象となるのは、同じくmetaタグの中にあるdescription(サイトの説明文にあたるもの)、サイトのタイトル、サイト内の文章であり、keywordsは検索対象になりません。普段から検索を使っていれば、誰でもそのくらいは実感するはずです。

上司からkeywordsを入れろと指示されました。どうして意味がないのに入れないといけないのか。「もう意味ないですよ」と上司に伝えても、「とりあえず入れといて」としか言わないのです。keywordsがまた復活するとでも思っているのでしょうか?いや、どうせ昔から入れてきたから、それを続けているというだけで、大した理由は無いのでしょう。せっかく自信を持って書いたソースコードなのに汚されます。

どちらにしろ、google自身が「Google does not use the keywords meta tag in web ranking」という記事を、2009年の時点で公開しています。タイトルを日本語に直すと「GoogleはWebランキングにmetaタグのkeywordsを使っていません」となります。2009年の時点でkeywordsは機能しておらず、それが6年も続いているので、今後もkeywordsが復活することはないと考えられます。

つまり、keywordsを考えることは時間と体力の無駄です。その暇があれば、サイトの内容を考えましょう。万が一、keywordsが復活するような事態になっても、そのときにkeywordsを考えたらいいのです。

危険性が高いシステムを変えさせてくれない。

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多数の商品を扱っているサイトをリニューアルする案件です。以前のシステムだと上記の写真のように、管理者側で各商品の並び順IDを手動で指定して、実際にお客さんが見るサイトでは、その並び順IDの若い順に従って商品一覧が並ぶようになっています。

しかし、この並び順IDを使うシステムにはどう見ても欠陥があります。仮にID1~1000番まで隙間なく商品が存在するとして、1000番の商品を1番に変えて、元の1番以降は1ずつ番号を繰り上げるとしましょう。1000個ものIDを手動で書き換えるという、膨大な手間が発生してしまいます。

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そこでぼくは、並び順IDに依存する古いやり方を捨てて、画面上の商品データをドラッグ&ドロップ、つまりマウスでつまんで並び替えできるプラグインを使用するやり方を提案したのです。これなら管理画面上で見た並び順を、お客さん用画面でその通り表示させることができるうえに、並び替えの手間が格段に減らせます。しかし上司から「何でこんなん使わなあかんねん、今まで通りやれや」と怒鳴られてしまいました。

この方法の問題点としては、プラグインが有料であることです。本当に有効的かどうか確証のないものに、お金を使いたくはないのでしょう。それはわかります。しかし、有料と言っても極端に高いものではありません。会社の経費でなんとかならないものでしょうか?もしくは、ぼくが個人的にプラグインを購入して、埋め込めば良かったかもしれませんね。

もう一つの問題は、実際に商品を管理するのはぼくたち制作の人間ではなく、サイトの持ち主となる依頼人です。今までのシステムと丸っきり違うと、操作する人間が戸惑ってしまうと思ったのでしょう。しかし、危なっかしい古臭いシステムを触らせ続ける方がかわいそうと、ぼくは思うのですが。

上司も依頼人も、変化を拒み惰性に溺れる人間なんでしょうね。

「こだわり」を良い意味で使ってる。

古臭いやり方の話とは別なのですが、サイトのデザインをもらうと、しょっちゅう「こだわり」という単語が入っています。「当店自慢の3つのこだわり!」とかね。しかし、本来「こだわり」というのは悪い意味が強い言葉なのです。

①心が何かにとらわれて,自由に考えることができなくなる。気にしなくてもいいようなことを気にする。拘泥する。 「金に-・る人」 「済んだことにいつまでも-・るな」
②普通は軽視されがちなことにまで好みを主張する。 「ビールの銘柄に-・る」
③物事がとどこおる。障る。 「脇差の鍔(つば)が横つ腹へ-・つていてえのだ/滑稽本・膝栗毛 6」
④他人からの働きかけをこばむ。なんくせをつける。 「達ておいとまを願ひ給へ共,郡司師高-・つて埒明けず/浄瑠璃・娥哥がるた」
(Weblio辞書より引用)

だから、利点を主張するのに「こだわり」を使ってはいけませんし、いつまでも古臭いやり方に「こだわって」もいけないのです。