ワイヤード・パンチ

スマイルプリキュア!レッツゴー!メルヘンワールド感想。

BS11で再放送されていたスマイルプリキュアが、先週で最終回を迎えました。子供向けアニメのはずなのに、いつの間にか地球規模の戦いになってておったまげた。それはさておき、完結記念というか便乗というか、3DS版の方もプレイしてみました。

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前置き。

ゲームのだいたいの流れとしては、みなさんが幼き頃から知っているであろう童話を、スマイルプリキュアのメンバーから1人選んでお話をフルボイスで読んでもらえます。途中でバッドエナジーによって話が改ざんされているところがあるので、ミニゲームを挟みつつ物語を進めるというものです。

スマイルプリキュアは絵本が重要な要素となっているので、絵本そのものがゲームの舞台になっているのはぴったりだと言えます。

なお、本作よりも先に、後発の作品であるハピネスチャージプリキュアの3DS版を先にプレイ済みのため、そちらとの比較が多くなるかもしれません。また、古いゲームなのでmiiverseには対応していません。よって、スクリーンショットはカメラでの直撮りとなります。ご了承を。

個性的な5人の豊富なフルボイス。

絵本は全部で8つ存在するものの、全ての絵本をそれぞれ、みゆき、あかね、やよい、なお、れいか、計5人に読んでもらえます。単純に計算しても、8つの絵本を5人分、計40話分のストーリーとボイスが用意されているということになります。3DS全体から見ても、かなりのボイス量ではないでしょうか。

朗読の最中に、読み手とキャンディの掛け合いが挟まれることがありますが、もちろんこれも読み手ごとに違ったものが出てくるので、このキャラだとこの場面でどんな反応をするのか、想像する楽しみも出てきます。たとえばやよいに白雪姫を読んでもらうと、「鏡よ鏡、この世で一番美しいのは誰?」という場面で、「それは、青木れいかちゃんです。」と答えたり。

また、どの絵本でも1人で最後まで朗読するため、絵本の中に複数の登場人物が居る場合は、読み手が1人で、複数の人物を頑張って演じ分けしているという、微笑ましい光景が想像できます。たとえばみゆきだとどの人物でもけっこう地声に近い感じがするけど、れいかは別人かと思うくらいに演じ分けがうまかったり。

本当に初めてのゲームにふさわしい。

物語の途中でミニゲームが挟まれ、それをクリアしなければ先に進めることができないのですが、公式サイトで「ゲームデビューにぴったり!」と銘打っているとおり、小さな子どもでもクリアするだけなら問題ないくらい、難易度は抑えられています。

たとえば、部屋中の汚れをすべて拭き取るミニゲームだと、数えられるほどの数ですし、裏向きでシャッフルされるカードの中から正解を当てるミニゲームも、シャッフルの速度は遅く回数も3~4回と少ないです。

簡単とは言っても、クリア済みの絵本の数が増えてくると、次に読む絵本のミニゲームの難度が上昇するという、ゲームらしい要素もしっかり備えています。ただ、それでもさほど苦労することはないと思います。

しかし、われわれ大人から見れば本当に難度が低いため、まず無いとは思いますが、手応えのあるゲームをやりたいという目的でやるのは間違っています。難易度は3段階ありますが、一番難しいものにしても大人なら苦労しません。ハピネスチャージだったら、最高難度にすると大人でも手こずるものがあるのですが。

ぼくの初めてのゲームはおそらくマリオワールドだったため、世間的に初めてのゲームといえばマリオではないかという印象が強いです。でも、近年のマリオシリーズは難度の上昇とアクションの追加があるので、全く初めてでやるべきかと言われたら同意しかねます。

よって、ゲームが全く初めての子が居て、その子がプリキュア好きだったら、本作は自信を持っておすすめできます。(と言っても、今どきの小さい子は最新作である魔法つかいプリキュアを知ってても、4年も前であるスマイルプリキュアは知らないかもしれない…。)プリキュア知らない子だったら、まだできることが少なかったマリオ1が良いかな。

キレイな3Dキャラクタ。

3DS全体から見れば特筆するものでもないのですが、後発の作品であるはずのハピネスチャージの3DS版だと、どうも3Dキャラクタの表面がベタ塗りに感じられ、お世辞にも良くできたモデリングとは言えませんでした。しかし本作の場合は、表面の濃淡がしっかり描かれているため、ベタ塗りの印象を受けません。

ただ、輪郭線は描写されていないため、背景に溶け込んでしまいやすいという難点があります。また、手を顔の近くに持っていったときなど肌が一体化してしまうように見えることもありますが、幸か不幸か棒立ちしていることがほとんどなので、一体化現象はさほど気にならないはず。

立体視モードが使える。

3DSだと立体視が使えることが当たり前だという印象がありますが、子供への目の負担を考慮したのか、それとも作る暇がなかっただけなのかわかりませんが、近年のバンダイのゲームには立体視モードが使えないものがあります。

でも、本作はそう言われる以前のものなので、立体視モードが問題なく使えます。立体視モードは一度見ればそれで満足してしまうものなので、ぶっちゃけあってもなくても良いものですが、やはり本体に備わっている以上、あるものは使えた方が嬉しいというものです。

ただ、オープニングムービーや変身シーンではアニメが流れますが、そこでは立体視モードは使えません。とはいえ、オープニングムービーはゲームオリジナルなので必見です。毎回の起動時は必ず観ましょう。もちろんアニメ版も、オープニングからまたみてねまで見るのが礼儀。

写真撮影ができる。

案外忘れがちなのですが、3DS本体にはカメラ機能が備わっています。でも、カメラを有効的に使用できるゲームはほとんどないんじゃないでしょうか。ハピネスチャージにもありませんでした。

でも本作だと、ゲームセンターにあるプリクラのように、プリキュアたちが描かれたフレームを置いて、写真撮影をすることができます。プリキュア好きの子供たちにとって、彼女らの横に並ぶことほど嬉しいことはないんじゃないでしょうか。

また、撮った写真の上にペンを入れたり、ゲーム中で集めたデコルを貼り付けたりもできますし、最後はSDカードに保存することもできます。SDカードに保存されるので、3DS標準のカメラアプリからも見れますし、PCにも移せるんじゃないでしょうか。(ぼくのPCにカードリーダーがないので未確認ですが。)

なお、デコルは何かしらのミニゲームで好成績を修めることで、ランダムで入手できるものだと思われます。おそらく難度は不問です。アニメ版と違って100個以上存在するので、コンプリートが大変ですが。

ミニゲームの種類が少ない。

ミニゲームの難度が簡単であるのは、対象年齢を考えてまだ良いとしても、ミニゲームの種類が少ないです。絵本は全部で8つあり、いずれも2回のミニゲームがあるのですが、ミニゲームの種類は全部で9つだけです。

また、バッドエナジーの影響で絵本の内容が改ざんされているとはいえ、ミニゲーム前の導入部として、城の中が迷路になっている、花を摘もうとしても引っ込むなど、取ってつけたような同じネタが複数の絵本で使い回されているのも、少々残念なところ。またこれやるの?と感じされます。

あっさりとしたファッションショー。

メンバーから1人選んで、プリキュア変身状態あるいは絵本の人物をモチーフにした衣装に着替えて、おなじみの曲で遊べるリズムゲームがあるのですが、ほぼアイカツのシステムに近かったハピネスチャージと比べると、下画面のタンバリン1つだけという、かなり簡素なものになっています。後発のものと比較するのも酷なのですが。

全3曲で、おなじみのオープニングテーマ、特に歌のないBGM、後期エンディングテーマ(公式サイトのパスワードが必要)から選べますが、曲の最中に飛んで来るマークが7つしかないので、正直言って曲に沿ってマークが飛んでくるとは言い難いです。リズムに乗ってマークを叩くというより、唐突に飛んで来るマークに備えるので曲を聞いていられないという印象になってしまいます。

また、上画面には選択したキャラクタが踊っているのですが、軽い一定の動作を繰り返しているだけです。曲に合っているわけではありません。特に、アニメ版のエンディングではキャラクタがバリバリ踊っていたので、再現を望んでいた人も多いはず。

ファッションショーと銘打っているあたり、本格的なリズムゲームにはするつもりはなかったのかもしれませんが、リズムゲーム目的ならばハピネスチャージの方をプレイすることをおすすめします。あちらなら私服で着替えも可能ですし、曲特有のダンスを披露してくれますし、最大4人も踊らせられます。(メンバーの選択に制約はありますが。)

ただ、本作は唯一、スマイルプリキュアのメンバーのプリンセスフォームを3Dで拝むことができます。それを見るために、本作のリズムゲームの価値はあると言えるかもしれません。衣装をプリキュアした状態で好成績を取ると、あとマークが3つ分、曲が続行となり、衣装もプリンセスフォームになるのです。

変身する必要性が薄い。

各絵本の2つ目のミニゲーム前に、読み手のキャラクタがプリキュアに変身します。プリキュアである以上、変身は必要不可欠なのですが、本作にはウルフルンたち3幹部やジョーカーだけでなく、雑魚敵のアカンベェすら登場しないので、戦う場面がないのに変身する必要はあるのかと思わされます。(あかずきんでオオカミが出てくるとき、やはりというかウルフルンの名前だけは出てきます。)

また、変身シーンもアニメ版と同様の画像は表示されるものの、簡素なスライドショーなので迫力が出ません。(でも、変身中のポンポンしてるときの表情は、みんな色っぽくてグッときますね…。)

いちおう、バッドエナジーの浄化のために変身しろとは言われますし、ミニゲームクリア後に必殺技を放つ場面が出てきますが、誰に向かって必殺技を撃っているんだと感じてしまいます。

しかし変身の必要性は置いといても、敵キャラが全く居ないのは、みんなに楽しくゲームをさせるという点でふさわしくないからかもしれません。バッドエンド王国の奴らはプリキュアシリーズの敵キャラの中でも、特に殺意むき出しで襲ってくるため、奴らが出てきたら難度の激化は必至です。

ハピネスチャージの方だと3幹部は居ないものの雑魚敵は出てきたので、変身の必要性はあると言えました。また、変身中もプリレンダムービーとはいえ3Dによるものだったので、さすが後発作品と言えます。

同じ話を繰り返し見ないといけない。

絵本は全部で8つありますが、初めは3つしか選べません。絵本をクリアするたびに選べる絵本が増えていくのですが、読み手ごとに選べる絵本が別々に管理されています。たとえばみゆきで全部クリアしたとしても、あかねは全く未プレイなのでまだ最初の3つしか選べない、という感じ。

つまり、全キャラで全部の絵本を選びたければ、同じ話を何度も見るということになります。読み手ごとにアドリブが変わったり演じ方も異なるものの、基本的にはすべて同じ話なので、もうこれ読んだのにと感じさせられてしまいます。

ぴかりんじゃんけん。

メインメニュー左下にある「ゲームをおわる」ボタンを押すと、最後に「ぴかぴかぴかりん、じゃんけんぽん」でおなじみのキュアピースとのじゃんけんが遊べます。勝っても負けても「私に勝てた?また遊ぼうね」と言うので、結果によって何か変わるわけではなさそうですが、ファンのツボを押さえた要素と言えるでしょう。

なお、じゃんけんができるのはなぜか1日1回となっています。それ以降にゲームを再度終了すると、別のキャラクタの「またあそぼうね」になります。

まとめ。

小さい子どもがやるにはぴったりだけど、大人がやるには少々退屈と言った感じでしょうか。また、古い作品ゆえかキャラの動きが少なくてほぼ棒立ちなどの欠点も目立ちます。ただ、やはりスマイルプリキュアのゲームであるため、スマイルプリキュアのメンバーがアニメ版では言わなかったボイスなどをもっと堪能したいとなれば、遊んでみても良いでしょう。

ハピネスチャージと本作の、プレイする順序が逆になったのが悔やまれます。あちらの方は改善点がいろいろ見受けられるので、もし本作を先にプレイしていたら、ハピネスチャージの方の評価が相対的に上がったかもしれません。